不妊治療助成金、治療経験者として思うこと
ご訪問ありがとうございます。
神尾奈那です
皆さんは不妊治療って聞いてどんなイメージなんだろう?
周りに治療されている方はいますか?
治療を受けて産まれた子は、直近の統計では『15人に1人』と伝えていたので、学校だったらクラスに2,3人いる感じでしょうか。
以前よりずいぶん増えたなぁと思いました。
実は、私『不妊治療』をしていました。
息子のユメ(今では大学生)、娘のハナ(高校生)とも、治療なしでは授からなかった大事な命です。
先ほどの統計からみると、ユメが生まれたころは『70人に1人』が治療により生まれた感じですね。
原因は私にあったので、今は離婚しましたが、治療に協力してくれた元夫メタはもちろん、治療に携わって下さった方々、そして産まれてきてくれたユメとハナにもたくさん感謝しています。
私のころにはまだ助成金の制度はなく、めちゃくちゃお金がかかりました。
もう20年以上前のことなので詳細はわかりませんが、トータルで200万円くらいかかった記憶は残っています。
我が家は体外受精だったので、1回あたりの金額がとにかく高くて・・・
受精卵の凍結もしたので、それも高かったです。
でも、お金には代えがたいもの。
とにかく私の貯金が底をつくまではやめたくないと思っていました。
妊娠、そして出産までたどり着けるだろうかという不安と共に、よほどお金が余っていないかぎり、一般家庭においては、いつまで続けられるかな?という不安もセットで歩み続けることになるご夫婦がほとんどでは?と思います。
だから、助成金によってその不安が少しでも小さくなるならばすばらしい!
治療に”専念”とまではいかなくても、心の負担が軽くなるのはメリットだと思います。
私がまさにそうでしたが、妊娠できない原因が自分にあると、配偶者に対しても申し訳ないと思いがちです。
乗り越えてしまえば、夫婦だから当然の事だって思えますが、暗闇の中にいる時はそれさえ分からなくなります(泣)
年齢の枠や治療の回数なども不妊治療にかかわる方々に優しいものになってほしいなあと思います。
婚活アドバイザーという立場からみても、婚活されている方(特に女性)は、ある程度の年齢の方ももちろんいらっしゃるので、きっぱりと出産をあきらめている方もいますが、『できることなら・・・』と切望されている方がいらっしゃるのも事実です。
年齢があがれば妊娠率が低下するのは否めないところですが、少しでも多くの方の支えになり、チャレンジできる機会を増やしてほしい!
そして、医療のさらなる進化を願っています。
私が治療をしていた時って、不妊治療をしているなんてなかなか言えない、そんな世の中でした。
今では、芸能人の方も不妊治療しています(しました)と公表するのを見ますが、当時はとてもとても・・・
ユメが生まれた時に、メタ(元夫)に
「ユメがかわいそうだから、体外受精だってこと周りには言わないでおこう。」って。
私は少なからずショックでしたが、「ユメがかわいそうだから」という言葉に、「悪いことしたわけでもないのに・・・」と思いながらも、世間はそういうものなんだと自分を納得させました。
あれから20年。
時が流れて、不妊治療をする人が増え、治療していることを口にできるようになって来たことに進化を感じます。
治療をしている時の辛さは、いつの時代も(これからも含めて)変わらないと思いますが、それでも受け入れられる世の中に近づいていることには、少しホッとします。
でもね・・・よかったなと思う反面、この助成金についての賛否が記載されている中の反対意見として
【そんなことで少子化が改善されるとは思えない】
的なことが書かれているのを目にしました。
少子化にスポットをあてての発言かもしれませんが、涙が出そうなくらい悲しい言葉でした。
”そんなこと”・・・普通に妊娠できる人にとっては、たしかに”そんなこと”レベルなのでしょう。
実際、ほしいと思ってすぐ妊娠できる人はたくさんいるだろうし、計画したつもりがないのにできてしまった人たちもいるでしょうから。
でも、一般的に当たり前だと思われがちなことが〈思うようにいかない〉人たちがいて、だからこそ、それで苦しんでいるってことを知っていてほしい。
そして温かい目で見守ってほしいな。
不妊治療に限ったことではないですが( ;∀;)
いずれ書こうと思っていた『不妊治療について』の実体験。
こんなニュースをみたので、近いうちにお話しさせてもらおうかな?と考えています。