「きちんとしなさい」の「きちんと」を「きちんと使う」と子育てが楽になる!
神尾奈那です。
本日のタイトル、早口言葉ではありません(^_^;)
子育てしていて思わず言ってしまう、
「きちんとしなさい」
でもこの言葉、大人にとっては便利だけど、
小さな子どもにとっては、
抽象的でわかりにくいってこと・・・
気づいてました?(^▽^;)
先日、病院で診察待ちしていた時に、
赤ちゃんと5歳くらいの女の子を連れたお母さんが入ってきました。
すぐに上の子の検温を始めたのですが…
このコロナ禍で、検温の仕方も変わりましたね。
「おでこにピッ」はだいぶ慣れましたが、
ここでは印がついたところに立つと、
センサーで感知するのか、
離れていても測定できるようでした。
この女の子、決まった場所に立ったものの角度が悪かったのか、
受付の方に
「こっちを向いて」
「ここを見てね」
など声をかけられていました。
恥ずかしかったのでしょうね。
しきりに身体をくねくねし始めました。💦
その時、お母さんから出た言葉が、
「きちんとして!」でした。
お母さんの気持ちも、もちろんわかります。
でも、その子は
「だって、注射するの嫌なんだも~ん」と
変わらずくねくね。
「ほら、もうきちんとして」と
まもなく怒りスイッチ💢を押してしまいそうなお母さん。
負のスパイラルに突入です💦
この「きちんとして」の
「きちんと」の使い方を
「きちんとすると」
親子のやりとりもスムーズになるのですが…
というわけで、
「きちんと」の正しい使い方
を考えたいと思います。
「きちんと」って言葉、
大人には、簡潔で便利だけど、
これを言われた時に、
「きちんと」の中身をとっさに思い浮かべる状況ができていないと、いくらこの言葉を使っても効果はないです。
たとえば、お家でよく使う
「きちんと片付けなさい」
この言葉を聞くと、大人はきちんと整理整頓されたイメージができます。
でも、実は小さい子には漠然としていて難しい。
たとえば、
日々の生活の中で、
大きなおもちゃは赤い箱へ、
中くらいのおもちゃは青い箱へ、
おままごとは黄色い箱へ、
絵本はここに入れるんだよ。
など、おうちルールを教えて、
一緒にお片づけをする。
そんな関わりの中で、
ルールの通りにできたら、
「きちんとできたね」って
ギューっとハグしてほめる!
(ハグは省略可ですが)
これがめちゃくちゃ大切!
そして何度もこの経験を繰り返すことも大切。
とにかくたくさん褒めて、
「これがきちんと片付けた状態だよ」
ということを記憶させる。
もちろんいきなり全部じゃなくて良いです。
「青い箱、きちんと片付いたね♡」でOKです。
少しずつ、「きちんと」の状態が頭に浮かぶように経験させていく感じですね。
この下積みがきちんとできたら、
「きちんと片付けてね」と言われた時に
お子さんの頭の中で
「きちんと片付いた状態」が浮かんで、
そこに向かって行動ができるようになります。
忙しい毎日で面倒に思うかもしれません。
でも、子供にとってはとっても良い経験になるんですよ。
親子のスキンシップにもなりますしね。
親に褒められるってとっても嬉しいこと。
これも成功体験ですから、「また褒めてもらえる!」と張り切りますよ。
ちなみに、病院で出会った女の子の場合、
毎回する経験ではなさそうですよね。
こんな時は、
「あっちをみると、熱が測れるんだって。すごいね!」と言ってみたり、
「ドキドキするよね。(または、恥ずかしいよね。とか)大丈夫だよ。」
など、気持ちを汲んであげて、
代わりに言葉にしてあげても良いですね。
ママに共感してもらえると、子供は安心しますから。
できた時に「やったー!」と喜んであげるのも良いですね。
いろんなお子さんがいて、いろんな反応があると思いますが、お子さんに合う声かけを見つけてくださいね。